【雑記】吹奏楽コンクール後、復習のススメ
【雑記】吹奏楽コンクール後、復習のススメ
かつて若かりし頃、自分も吹奏楽コンクールを経験しました。
沢山、色んな思い出があるかと思いますが、
今回は、終わったー!って思ってる人達、笑
もしくは顧問の先生へ向けての話。
立場上、たまーに弦楽器奏者だけど吹奏楽部の指導にも呼ばれることがあります。
(御依頼はお問合せへどうぞ!宣伝。笑)
大体、どこの学校に指導に行っても共通しているのは、
“吹奏楽コンクールに向けてご指導をお願いします”
という事で、呼ばれるタイミングが大体7月とか8月頭とか。
勿論、その短期間に呼ばれれば成果を出す事は出来ます。が、
実は、団体育成という長い目で見た場合、
もっというと、個人個人の技量を上げる為の要素として、
“本番後の復習”という大切なタイミングを知って欲しいなと思い、
今回は、つらつら書いてみようと思います。
(ちなみに吹奏楽部向けに書いてますが、大人の団体も一緒な!)
例えば、音楽をプロとして志していると、
ブラッシュアップするタイミングには以下の様なものがあります。
①先生にレッスンを受ける時
②おさらい会として人前で弾く時
③試験
④どっか仕事先で弾く時
⑤コンクールやオーディションを受ける時
⑥急にお客様の中に演奏者いませんかって言われた時
etc....
挙げるとキリがないですが、
こういったタイミングは、全て“本番”の様なもので、
練習してきたものを表に出すタイミングです。
そして、そこで痛い目にあって、
やがてまた“同じ曲”を別の場所で弾くタイミングが来ます。
なので、“同じ曲”を何度も弾く事になります。
これの何が重要かというと、
誰かに“聴かせる”事によって、新たな情報が得られるという事。
吹奏楽コンクールでも例外なく、講評というものがあります。
そこに書かれている事は、プロがプロの目線から見た分析であり、
その道のプロに“聴かせた”情報がそこには書いてあります。
1年間、もしくは半年、3か月かもしれないですが、
本気で音楽と向き合い、コンクールを受けたのであれば、
その団体の弱点を、しっかり分析してもらっている講評となるはず。
これを団体内に継承伝達する事。
来年演奏をする後輩たちには、これがとても重要な栄養となります。
吹奏楽部、という団体での活動は、
定期演奏会、吹奏楽コンクール、文化祭、クリスマス、訪問演奏、
等、
大きなイベントは年間で幾つかありますが、
大抵、選曲を変えて行う事が多いため、
3年間在籍していたとしても、同じ曲を厳しく分析してもう一度演奏する、
という奇特な活動をしている団体は、大変稀だと思います。
ですが、演奏技術や音楽への理解を深めるには、
本気で向き合った曲に、もう一度向き合う事で、
本番前に知りえなかった、深みや罠が見えてくる事が大変多いのです。
なので、コンクールが終わった今、
コンクールの曲と向き合わない事は、
大変もったいない。
どのぐらい勿体ないかというと、
後2ヒットでラスボス倒せたのに操作ミスでコンテニュー不可になるくらい勿体ない。
復習するにしてもどうやっていいか分からなさそうでしたら、
自分のパートを他の誰かに吹いてもらい、
自分は別のパートを吹く、とか、
コンクール前に決めていたダイナミクスを一度やめて、
別のニュアンスで皆で演奏してみる、とか、
とにかくコンクールではこう演奏します!誰がナニやります!と決めた事をやめ、
“自由な発想の演奏”をとにかくしてみてください。
よく、スクラップアンドビルドといいますが、
滅茶苦茶頑張って作り上げたものを一度ぶち壊し、
もう一度、“全て知っている状態”で新しいものを作ろうとすると、
何か違う素晴らしいものが出来上がる事があります。
それが、音楽における復習の効果だと自分は思います。
コンクールは、ビルドにビルドを重ねているはずなので、
それを壊した時の反動が大きく、飛躍的に成長できます。
実際、音大生などでもコンクールを受ける理由の一つに、
この効果を期待している事は多々あります。
なので、吹奏楽コンクールを終えた皆様、
もう暫くこの曲見たくねえよと思うでしょうが、笑
別の視点から是非、改めて曲を楽しんでみてください。
きっとびっくりするぐらい上達できると思いますので。
先輩が引退した現役の子たちは、先輩がどんなもんに立ち向かっていたのか、
自分達でも触れてみると良いと思います。
って書いてるけど、その世代がこのブログにたどり着く事あるんだろうか…笑
ちなみに余談ですが、
他人の力を借りれず、上達が伸び悩む時もあるかと思います。
孤独に練習しなきゃいけない時。
自分の練習法ですが、
何か大変緊張しそうな本番を控えている時、
まず目の前にドラ○もんを用意します。
そして衣装に着替え入退場もやりつつ、
ドラえ〇んに向かって本気で演奏しつつ、録音します。
録音を聴き、どこが上手くてどこが下手だったのか、辛口審査員として、
自分自身でかなり厳しめに講評します。
そうする事で、“本番”を一つ終えます。
それを繰り返すことで、本物の本番に近い成長効果を求めます。
これは、譜面を分析して弾く、といういわゆる自主練とは違った効果が得られるので、
疑似本番を繰り返す事はおすすめです。
イメージとしては、ナメック星に向かいながらカメハメハを自分にぶち当ててる感じです。
多少鬱々としますけど。笑
なお、気を付ける点は、ちゃんと客観的に聴ける演奏だったか評価する点。
上手く弾けてないのに、俺の演奏めっちゃ好き、ってなると、
この練習、意味がなくなってしまうので、客観性大事です。笑
おさらい会とかで講評を得たほうが、勿論客観的で有益な情報は得られると思いますが、
一人で出来る上達法として、
録音機を審査員として使うのはおすすめです。
という事で、何の話かよく分からなくなってきましたが、
しっかり本番後に復讐しましょう!
(自戒。)
橋本 慎一
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